02:夕立
いきなり振り出したのは、夕立。
そして、
大切な部下を失ったのも、こんな雨の夜だった。
久しぶりの自分の仕事。
優秀な部下が、出来るだけ自分達でやろうとしてはくれているのだが、
やはり、隊長の仕事を第三席だけで終わらせることは難しいのだろう。
申し訳ない顔をして、
仕事を差し出してきた時はとても、申し訳ない気持ちになった。
いつも、自分の体が弱い所為で部下に心配と迷惑をかけている。
その愚痴をこぼすたびに、
聞き耳が良いらしい、新米の部下達からは副隊長を選んだらどうかと聞かれるのだが、
そういうわけには、いかないのだ・・・。
・・・べつに、アイツの死を自覚していないわけではないし、
乗り越えているつもりでもいる。
だが、アイツの代わりはいないと強く思っているのも事実・・・。
「こんな夕立を見ているからかな、海燕。
いつも以上に弱気な俺がいるんだ・・・・」
先ほどから降り始めた激しい夕立を見て、ポツリと一言。
その目は、とても遠い所を見ているようだった。
(あの時、俺が俺の体が万全であったら、
朽木にあんな事をさせずにすんだのに・・・。・・・そして・・・)
交差するのは、二つの後悔の念。
「夕立の時だけだから、今このときだけ、弱い俺でいることを、許してくれ・・・」
部下から慕われ、この隊の象徴とも言えた自身の部下。
そして、
その慕っていた彼を自らの手で殺すことになった部下。
(彼らには、謝っても謝きれるものでは、ない・・・)
夕立がますます激しくなっていく頃、
彼は、今は亡き部下と、友の義妹である部下に、懺悔した。
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