・・・怖かった。
周りのやつらと同じように、
消されるんじゃないかと。
ただ、作られて日の光というものを感じずに、
いなくなるのが怖かった。
でも、それは唐突に終わった・・・。
「そこ」は俺と同じ奴しかいなくて、
動くことさえもかなわない俺らは、ただ待っていた。
自分達が必要になるその時を、時間さえ分からない「そこ」で・・・。
・・・でも・・・
俺達は、処分されていった・・・。
外の世界で何があったなんか知らない、分からない。
でも、分かることはあった。
『・・・俺達は、要らなくなったんだ・・・』
次々と消えていく俺と同じ奴ら。
悲鳴を上げることも、
抵抗することもできない「そこ」で、俺は恐怖した。
(俺も消されるのか?じゃあ、何で俺は生きていた?)
―――俺は何のために存在していた?―――
だが、俺はなんとか生き延びることができた。
そして箱につめられて、どこかに運ばれた。
それはなんとか、感覚で分かった。
初めての外。「そこ」以外の世界。
だけど、俺は絶望していた。
(「そこ」で生き残れたからと言って、外で俺は生き残れるのか?
誰かの体を借りなければ動くことも、話すことも出来ないのに?)
答えは、
「生き残ることは出来ない」
それしかなかった。
だが、俺を絶望から救った奴がいた。
奴らからしてみれば、ただの偶然。
でも、俺からしたら奇跡に等しいこと。
そこの店のガキが、俺を「ちゃんとした」製品だと思って、客に提供した。
それが、「一護」と「ネェサン」だった。
最初はもちろん、念願だった体を返すつもりなんかサラサラなかった。
返したら最後。俺は、確実に消される。
「ちゃんとしてない」製品は、なくなるの方がいい。
・・・だって、あったはいけないものだから・・・。
でも、2人は、そんな俺を助けてくれた。
体を返さないように逃げた、人の体なのに色々と仕出かした。
そんな俺に、名前と、体をくれた。
俺を俺として認めてくれた。
感謝しても仕切れないぐらい感謝した。
涙なんかどんだけ出したって枯れることはないだろう。
嬉しくて、信じられなくて、しばらくは自分の体を触っては確かめた。
そして消えた仲間に謝った。
(俺だけ、幸せになってゴメンナサイ。
でもお前らの分まで、この人たちに精一杯のことをしていくから・・・)
許してくれなんて言わない。
許してもらおうとは思わない。
だって、俺だけがこんな幸せなのだから。
最初はみんな同じだったのに。俺だけだから・・・。
感謝の言葉は言い切れないほどあるけれど、
俺はひねくれ者だし、言い出したらきっと止まらないから。
感謝の言葉は、絶対、言ってやらない。
「オラァァァ!!!一護ぉぉ!!!朝だ!起きやが「ゴスッ!!」ヘブッウ!!」
絶対に、言ってやらないんだ。
後書(と書いて懺悔と読む)
えー、初めてのコンです。はい。
今となっては、ケイゴといい勝負の
常時ハイテンションが形な彼ですが、始めて出た時なんか
かなりのナイーブ少年(?)だったじゃないですか。
今回は、そっち系で書いてみました。
でもまっ、最後にはハイテンジョンな彼になりましたけど・・・。
小説一覧に戻る