04:雨宿り
降り出した雨。
雨宿りするために、
駆け込んだ先にいたのは
予想外の人・・・。
人通りの少ない夕方、
いきなり降り出した雨。
仕方がないから、
だいぶ前からシャッターが
開いていないような、
小さな店の屋根の下に駆け込む。
だけど、
そこには先客がいた・・・。
「アレ?一護じゃん。何してんの?」
あたしより少し先に帰ったくせに、こんな所で・・・。
カバンに入れておいた、タオルを使って体を拭きながら聞く。
でも、一護はなぜだか口ごもって目を泳がせた。
「まぁ・・・」とか、
「・・・ちょっとな・・・」とか。
――ズキン――
(・・・また、痛んだ・・・)
あたしはその胸の痛みを、
気にしないことにした。
(今に始まった事じゃ、ないし)
でも、一護がこういう反応をする時は、
たいてい何か隠しているもんなんだけど、
あえて、あたしはそれ以上追及しなかった。
「・・・・部活、帰りだよな・・・」
「もちろん。もっともっと強くなって
今度は、絶対にあいつに勝ってやるんだから!」
握りこぶしを作ってまで言えば、
一護は呆れ半分、苦笑い半分っていうこれまた微妙な顔をした。
ソレが気に入らなくて、
不意を付いて鳩尾に一発入れてやった。
「グッ!?」
ざまぁみろ。舌を出して、馬鹿にしてやれば
悔しそうに睨んできた。
だが、
改めて自分の隣を見たたつきは、おかしな点に気が付く。
(・・・・そういえば、一護の奴、濡れてない・・・?)
雨宿りの為に此処にいるんだったら、
絶対に濡れてなきゃおかしい。
濡れるのがイヤで、ここにいる筈なのだから。
それに、あたしみたいに走ってきたとしても、
必ず前ぐらいは濡れているはず・・・。
しかし、となりの幼馴染は、濡れている様子がまったくない。
(雨宿り、しに来たんじゃないの?)
―――ズキン―――
さっきよりも強く、胸の奥が痛む。
最近、この幼馴染は自分に
隠し事をしている。
しかも、とても大きな隠し事。
小さい頃はなかったもの。
大きな溝のように、
二人を分けてしまったもの。
胸の痛みは、その所為なのだろう。
(・・・なんか、嫌だな・・・)
「・・・ねぇ、一護」
「ん?なんだ?」
(いまさら、あの頃のようになりたいとは思わないけど・・・・)
「あたしに、隠し事なんかしてんじゃないよ」
「なッ!?」
(あっ、その顔、なんか昔みたい・・・)
含み笑いを一つして、
いつもの笑顔で言ってやった。
「隠し事、いつかあたしに言いなさいよ?」
いまさら、あの頃のようになりたいとは思わないけど、
へんにギクシャクしたのは性に合わないから。
いつの間にか晴れていたから、屋根の下に出る。
「これでも、あたしはあんたに隠し事なんてないんだからね!」
胸の痛みなんかなかったことにして、
いつか話してくれると信じて・・・。
たつきは、俺の返事を待たずに行っちまった。
「・・・・わりぃな、たつき・・・」
いつか、そんな時が、本当に来たらいいと思う。
なんもかんも、笑い話として言えるような、そんなときが・・・。
後書(と書いて懺悔と読む)
幼馴染のこの二人の話がないことに気付き
書いてみましたんですが、見事見事、撃沈しましたね・・・。
時期的には、ルキア奪還終了後、破面事件前ってとこです。
ちなみに、一護があそこにいたのは、
虚退治をするために体をそこに置いていき、
帰ってきたら、なんか雨宿りしているみたくなっちゃって。です。
(分かりづれぇ・・・・)
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