01:相合傘
いきなりの大雨。
好きな人が、傘を忘れたらしい時、
貴方なら、どうしますか?
「・・・雨が降ってきたな・・・」
時計を見れば、もう6時になろうとしていた。
(さすがにもう帰るか・・・)
製作途中の新しいマントを綺麗に鞄の中にしまい、
机の中にしまっていた、置き傘を手に取って教室を出た。
(家に帰って、あれを仕上げてから
次の作品を・・・、ん?誰か、昇降口に誰かいるのか?)
声がしたので顔を上げてみると・・・。
「あーん、こんなに雨が降るなんて聞いてないよぉ!
どうしよう・・・、傘は忘れちゃったし、走って帰ってもぬれるしなぁ・・・」
(い、井上さんじゃないかっ!)
彼の中はたちまちパニックに陥っていく。
(お、落ち着け、落ち着くんだ僕!ここで変な態度を取っては・・・)
「アレ?石田君?」
「ウワァア!!い、井上さんっ!えっとぉ、き、奇遇だね!」
(・・・心臓が止まるかと思った・・・)
違う意味で高鳴る心臓の辺りを押さえながら、平静を装う彼。
「うん、奇遇だね。石田君も、傘を忘れたの?」
「あっ、いや僕は、置き傘があって・・・」
「そーなんだー。じゃあ、ここでさよならだね!じゃあね、石田君。また明日!」
「アッ!い、井上さん!」
「うん?なに?」
「井上さんがよければだけど、一緒に、帰らない?」
その日を境に二人の仲が急に良くなったのは言うまでもない。
(石田はともかく、井上は友達としてだが・・・)
後書(と書いて懺悔と読む)
いやぁ、
このお題は一体誰にしようかとかなり悩みました。
考え抜いた結果、
きちんとした登場がまだなかった石田と、織姫にしましたw
石田はキャラ的には結構好きなんですけど、
ここでの扱いは恋次並に酷いですからね(笑)
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